原発性胆汁性胆管炎(PBC)
原発性胆汁性胆管炎という病気は、肝臓の中のとても細い胆管が壊れるという病気です。
胆汁の流れが通常よりも少し滞ってしまい、血液検査をするとALPやγGTPなどが通常よりも高い数値になります。さらに、血液の中に抗ミトコンドリア抗体という物質が検出されるのがPBCの特徴です。
PBCと診断される患者さんの男女比は約1:7で中年以降の女性に多い病気です。
この病気の原因はまだわかっていませんが、胆管が壊れる原因として免疫反応の異常、すなわち、自己免疫反応が関与する「自己免疫疾患」であることが推測されています。
PBCはシェ-グレン症候群、関節リウマチ、慢性甲状腺炎等の他の自己免疫疾患が合併することがあります。
治療はウルソという薬です。ウルソは胆汁の流れを促進し病気の進行を抑える働きがあることがわかり、PBCに対してよく使われています。ウルソだけで十分に肝機能障害が改善しない場合、ベザフィブラートという薬も使われます。